生理的O脚(せいりてきおうきゃく)とは
Physiologic bowleg
新生児や1才未満の幼児は通常少しO脚(おーきゃく)です。これは、胎内での下肢(かし:股関節から足先までの脚全体のことです)の位置によると理解されています。
赤ちゃんの下肢はカエルのようにまがっていますよね。股関節と膝は曲がっていて、股を開いたような感じ。和式トイレで用を足すときの感じです。無理矢理まっすぐにしようとしても、なかなかできません。
普通は1才から1才半ぐらいまでの間で赤ちゃんは歩き始めます。このとき、多くの子どもはこのカエルさんポジションの名残が残っていて、O脚となります。
元気に動いている間に、自然とO脚は治ることがほとんどですので、O脚にならないように、と1才未満の赤ちゃんの足をマッサージしたり、まっすぐにのばしたりすることは必要ありません。
それどころか、むりにまっすぐにしたりすると、股関節や膝関節をいためてしまうことがあります。
ただし、2才になっても良くならないO脚やどんどんひどくなる場合は、膝や全身の病気のことがあり、整形外科や小児科で相談した方が良いでしょう。Blount病などの病気の可能性があります。
4ヶ月未満の赤ちゃんの下肢はカエルさんポジションです。(英語ではhuman positionといいます。frog positionと言ったらだめ、です。)この時期に無理矢理下肢をまっすぐにして長時間おくと、股関節が脱臼する危険がありますので、注意しましょうね。
参考文献
Nelson Essentials of Pediatrics. 3rd ed. Philadelphia, etc:WB Saunders Company, 1998:756-757.
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