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小児整形外科を始めたきっかけ

医学部を卒業し研修医も終え、整形外科医として勤務を始めたころ、僕はこどもを専門にするつもりは全然ありませんでした。整形外科医は(というより、小児科以外の医療は)一般的に高齢者の治療や事故による怪我を扱うことが多く、ごく自然にこれからは高齢者医療を行っていくのだ、と思っていました。
もちろん、整形外科はこどもの怪我を扱う頻度も高く、九州の小児専門病院で研修を受ける機会があったとき、少しは小児医療の研修も必要だ、との思いから、一年間の予定で赴任しました。

その病院は小児専門病院だけあり、病気も難しいものが多く、こどもたち本人はもとより、ご家族の苦労も大変なものでした。遠方から治療のために来ている方も多く、いくら我が子のためとはいえ、自分の時間、労力、幸せの多くの部分を犠牲にし、それを厭わず当然のこととしているご両親、特に母親の姿は、正直にいって驚きでした。

それまで、大人や高齢な方の治療に携わってきた僕は、家族といえども割合ドライな関係を感じることが多く、また、当たり前のように感じていました。親兄弟でも所詮は他人。医療現場のそんな空気を当たり前と思っていたなか、難しい病気のお子さんの病状について説明を受けたお母さんが流す涙を、そしてその後に決意なさる姿を目にしたとき、僕の何かが変わったと思います。「この人たちを孤独にしてはいけない。」

当時、僕は結婚しており、娘は2歳になったばかりでした。そのためか、僕は治療対象の子供はもちろん、ご両親の切なさも、理解したいと思いました。

治療することが難しい病気を扱うのは、医者として精神力が必要です。自分の無力さを思い知るからです。でも、治せないからといって、知らんぷりしたら、この人たちはどうなるのだろう。治せないなら、せめて、話し相手にぐらいはなろう。そう、思います。(もちろん、医者として治療する努力も勉強もしますが。)

現在、佐賀県の障害児施設に勤務しています。病気について知識があるのは悪いことではありません。たとえ治らない病気であっても、知ることで不安が少なくできると思います。知らないことからくる不安を少しでも軽くできれば、と考えています。



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