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ペルテス病治療の基本

 Legg-Calve-Perthes disease
 
ペルテス病は、簡単に言うと、小児期に起きる大腿骨頭壊死(だいたいこっとうえし)、です。一時的に、大腿骨頭(だいたいこっとう)の血流が悪くなることで、大腿骨頭の骨がもろくなる病気です。教科書の分類で言うと、「骨端症(こったんしょう)」です。
 
 一時的、ですので、血流は再び良くなることが、成人の大腿骨頭壊死と違う部分ですね。再び、血流が良くなれば、骨が強くなりますので、それまでの間に大腿骨頭が変形しないように、「まんまる」な形にしておくことが治療の原則です。そのためには、大腿骨頭の受け皿である、臼蓋(きゅうがい)を利用します。
 
 
臼蓋は、球形の大腿骨頭とぴったり合うように出来ているので、これを鋳型(いがた)として使います。 大腿骨頭が、もっとも球形を保てるように、臼蓋の中に大腿骨頭をつぶれないように、入れておくのです。
 
 この目的のためには、一般的には「股関節装具(こかんせつそうぐ)」を使いますが、いろいろな種類があります。
 
 片方だけ、股を開いた形で固定するもの。
 
 体重がかからないように、おしりにつっかえ棒がついたもの。
 
 両足とも開いた形で、車いすなどに載るもの。
 
体重をかけた方がいいかどうかも、結論は出ていません。一般的には、体重はかけない方がいいという医師が多いようです。装具の種類によっては、自転車に乗れるものもあります。
 
 治療の期間は2年から3年かかる場合も多く、外来通院での治療が多いのですが、治療装具の種類、治療施設の方針などから、長期入院となることもあります。
 
装具装着が面倒で、不便なことから、自宅では治療効果が低い、と主張する医師もいます。入院での厳密な管理のもとで、治療すべきであると。
 
 僕は個人的には、外来治療が基本かなあ、と思っています。
 
長期間、家庭から子供を離し、入院生活を送ることで、たくましく育つ、という場合もあるのでしょうが、年齢が低い5、6才の場合など、やはり親元とで過ごさせたい、とも思います。
 
どうしても、自宅での治療では難しい場合、入院での管理も必要で しょうが、その辺りは、ご両親や保護者の方との、話し合いが不可欠ですね。
 
子供のために、とご両親が心を鬼にしていることも、決して忘れてはいけないことです。
 
       なにがベストの治療なのか。
 
 こどもの心の成長も考えながら、状況に応じた対応が必要です。
 
装具ではどうしても、良い位置が保てない場合や、骨頭変形がひどくなることが予測される場合は、手術療法を行うことがあります。
 
 
 ペルテス病とは?  ペルテス病の手術について



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