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心臓震盪(しんぞうしんとう)とは?

Commotio Cordis

☆☆ 胸部への打撃に注意!! ☆☆

少年野球での注意点として注目を集めていますが、空手などの打撃系格闘技や、アメリカンフットボールなどでも注意が必要なものです。


守備の際に、捕球に失敗して「ボールを体でとめる」ことがありますが、このとき、心臓に近い部分にボールが当たると「心停止」することがあります。


かなり、ショッキングな内容で、驚かれる方も多いと思います。


「心臓震盪(しんぞうしんとう)Commotio Cordis」といいます。


心臓への衝撃があるタイミングでおこると、心臓がけいれんを起こします。正確には、心室細動と言う不整脈を起こします。心室細動をおこすと、正常な心臓のポンプ作用が損なわれるので、広義の「心停止」です。

こどもが投げるボール程度の衝撃でも生じることがあり、速やかに心臓マッサージなどの処置を開始しなければ死亡することもあります。心臓に病気がない、普通のこどもでも起こることが確認されており、少年期の突然死としては、重大なものです。


「心停止」状態は、必ずしも心臓が停止することではなく、重症な不整脈の際に心臓のポンプ作用が働かず、血液が循環しないことを言います。

血流が停止すれば、脳へ酸素が供給されずに死んでしまいますが、心停止からわずか4分程度で脳障害が起こると言われています。まさに、その場ですぐに対処が必要で、救急車を待っている時間もおしいくらいです。


心臓震盪は、起こる頻度は少ないのですが、そのほとんどは18才以下で起こること、この危険を知らなければ対処が難しく、死亡する確率が高いことが非常に問題です。

胸に打撃を受けて、急に倒れてしまった場合は、「心臓震盪」の可能性が非常に高いですので、

すぐさま脈を測る、呼吸を見る、意識を見ること

が必要です。脈が触れなければ、直ちに心臓マッサージを開始し、可能ならAED(自動体外式除細動器)を使いましょう。

最近では、コンピュータにより自動的に不整脈を解析して適切な電気ショックを行うことが出来る「AED(自動体外式除細動器)」が普及してきましたので、AED を使うことが勧められています。

電気ショック(除細動:じょさいどう)が必要かどうかは、機械が自動的に判定し、必要があれば自動的に電気ショックを行います。


健康や楽しみのために行うスポーツで、命を落とすことがあってはならない、と心から思います。

<<参考になるサイトのご紹介>>

心臓震盪からこどもを守る会

自動体外除細動器(AED)とは(大阪医科大学のサイト)



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