腰椎分離症、腰椎すべり症
Spondylolysis, Spondylolisthesis
腰椎分離症(ようついぶんりしょう)spondiyolysis とは、腰椎(ようつい:腰の部分の背骨)の後方にある関節間部(かんせつかんぶ)での疲労骨折が原因といわれています。関節間部は左右2カ所あり、両側とも分離しているうえに、背骨のずれがあると、腰椎すべり症(ようついすべりしょう)spondylolisthesis といいます。


腰椎の解剖
1は椎体で前方です。2は棘突起(きょくとっき)、後方です。上から見ると、後ろの部分は輪っかになっていて、15の部分に脊髄神経が通っています。腰椎分離症では、12の関節間部の疲労骨折のため、この部分が分離しています。両側に2カ所ありますが、2カ所とも分離していると、腰椎すべり症になりやすくなります。
腰椎分離症の原因として、成長期に繰り返してストレスがかかることで、疲労骨折を起こすといわれています。特に、背中を反らすような姿勢を繰り返すことで起こりやすく、体操競技、飛び込み、ダンサー、ラグビー選手などでみられることが多いようです。
また、腰を反らす姿勢をとることが多い病気、たとえば、脳性麻痺(のうせいまひ)で歩くことが出来る場合に、多いと思います。
疲労骨折ですので、起こったときに見つけることが出来た場合は、骨折治療を考えるのですが、現実には、なかなか早期発見は出来ません。多くは、起こってからかなり時間が立っていて、いまさら、くっつけることなんか出来ないよ、とういうことになります。
また、まれに早期発見できた場合も、治療についてはいろいろな意見があり、統一した治療法は確立していません。安静のみ、またはコルセット着用、ギプス固定や手術を提案する医師もいますが、賛否両論です。
個人的には、早期発見例にはコルセットを痛みがある間はつける、くらいが妥当と思いますが、スポーツ選手の場合は、なかなか、コルセットもつけてもらえません。
時間がたってみつかった場合も、腰の骨の不安定性が無ければ、治療を行うこともまれで、運動能力も問題が無い場合が多く、積極的な外科治療は行われないようです。
腰椎すべり症の場合は、すべりの程度が強い場合は、手術で固定する方法があります。おおむね、すべりの程度が25%以上だと、手術の適応になってきます。
参考文献
Tachdjian's Pediatric Orthopedics. Vol. 1, Third ed. Philadelphia,etc: WB Saunders Company, 2002:95-107.
解剖学アトラス第3版、文光堂、p20, 1986
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