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多指症(たししょう)、合指症(ごうししょう)

Polydactyly, Syndactyly
 
多指症(たししょう)は上肢の先天異常の中でも最も多いと言われています。0.08%(1200人に1人)の頻度と言われています。
 
 字の通り、指の数が多いのですが、その中でも親指が2本ある母指多指症(ぼしたししょう)が頻度が高いようです。一般的に親指の外側にもう一本、やや小さめな親指があることが多いです。
 
 これは、指が余分に増えた。
 
というよりは、本来一歩んであるべき指が、何かの具合で2本となった。と考えられています。つまり、2本で一本分の構造をしていることが多いため、治療に際して注意が必要です。
 
治療としては、余剰指(小さい方)を切除しますが、指を動かす筋肉を切除する方から残す方に移し替えたり、関節靭帯(かんせつじんたい:関節がぐらぐらしないようにしている組織)を補強したりする必要があります。
 
単純に切り取ってしまうと、残された指がきちんと機能しないことがあるので、手の外科に心得がある整形外科医が治療する必要があるでしょう。
 
年齢としては大体1才くらいで手術をすることが多いのですが、難しい症例の場合は、2才ぐらいまで体が大きくなるのを待って手術することもあります。
 
合指症(ごうししょう)は本来分かれているべき指がくっついているもので、多指症の次に多いようです。だいたい0.05%の頻度と言われています。
 
合指症には、皮膚の部分だけでくっついている「皮膚性合指症」と骨もくっついている「骨性合指症」があります。
 
治療としては、皮膚性合指症の方が簡単ですが、切り離し方に工夫が必要です。不用意に切り離すと、指の関節の動きが悪くなることがあるので、指と指の間をジグザグに切り離します。
 
ここで、指の皮膚が足りなくなるのですが、体の他の部分(足の内側のくるぶしあたりなど)から皮膚をとって、皮膚移植を行います。
 
 骨性合指症の場合、この皮膚移植が少し難しいので、治療がやや難しいと言われています。
 
治療時期は、多指症と同じく、1才から2才ぐらいで行うことが多いです。
 
当然、足の指にも同じような異常があることがあり、合指症が多いようです。
 



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